売名と偽善(1)

福島の青い空(610)
 
 
 
売名と偽善(1)
 
人のやることには一切興味を持たない主義で今までやってきた。
 
人とかかわることが好きでなかったからだ。
 
人とかかわって何ごとかすることが人生の楽しみだという人と、な
 
るべく人とかかわらないで自分だけで人生を完結させようという二
 
種類の人間がいる。人とかかわらないで生きてゆくことは世話がな
 
くて慣れるとひじょうに楽だ。今都会ではほとんどがひとと関わら
 
ないで生きているひとが主流である。隣のひとの顔も知らない。
 
あっちこっちの家を回ってよその家の悪口や陰口をきいて、別な家
 
に行くと、今行ってきた家の悪口を言いだす人もいる。しまいには
 
どこの家でも相手にされなくなる。
 
世の中は回り回ってその人の言動が筒抜けになるということが決
 
まっているからだ。そういうことが分からない人は死ぬまで分から
 
ない。なんで自分が相手にされないのかということが理解できない
 
だ。自分は正しいと思っている。ひとの悪口を言って回ることが
 
正しいわけがない。
 
集団して何かをする、何かをしたいという人たちのいることは知っ
 
ている。
 
原発事故でそういう種類の人たちの存在がいよいよあからさまに
 
なってきて、ウオッチャー(文化人類学)としては好材料である。
 
自分から名乗り出てくるので、サンプル調査が楽である。
 
およそ徒党を組んで何か事を為そうとする人たちのほとんどは厚顔
 
無恥の人が多い。
宗教活動などがそうだ。こういう内的なものは少し恥らいがあって
 
しかるべきだが、宗教活動になるとひとは堂々としている。
 
一種の誇りを持っているのでしょうね。宗教はすべてがインチキ
 
で、人間にとって何の幸せももたらさないが、徒党を組むと必ずそ
 
ういう視点を失ってしまう。荒唐無稽なことを信じて、すでにその
 
眼は逝っている。自分はインチキを信じているなどということは決
 
して思わない。教祖が言うのだから間違いがないというのだ。自
 
分が感じてなんぼだというのですが、自分の感応など関係なく、教
 
祖様がそういっていたなどと他愛ないものである。勝手に信じて
 
いろ。
 
宗教活動も迷惑だが、世の中にはまだまだ迷惑な活動がいっぱいあ
 
ります。
 
古い話で恐縮だが、2012年9月29日に郡山市で「朝まで生テ
 
レビ」が開催されたことがある。
 
 
<朝まで生テレビ 2012年9月 激論!原発ゼロ社会の検証>
番組進行: 渡辺宜嗣(テレビ朝日アナウンサー)、村上祐子(テレビ朝日アナウンサー)
司会: 田原総一朗
パネリスト:
福山哲郎(民主党・参議院議員)

柴山昌彦(自民党・衆議院議員)

飯田哲也(環境エネルギー政策研究所所長、大阪府市特別顧問)

池田信夫(経済学者)

澤昭裕(NPO法人国際環境経済研究所所長)

澤田哲生(東京工業大学原子炉工学研究所助教)

須黒奈緒(緑の党共同代表、東京・杉並区議)

田坂広志(多摩大学大学院教授、元内閣官房参与)

野村修也(中央大学法科大学院教授、国会事故調委員)

原田裕史(首都圏反原発連合メンバー)

Misao Redwolf(首都圏反原発連合メンバー)

吉岡斉(九州大学副学長、政府事故調委員)
 
<会場から発言していた人の一人、蛇石郁子郡山市市議会議員。
パネリストとして出ていた須黒奈緒と、共同して「緑の党」なる政党の
代表をやってるっぽい。
 
 
<会場から発言していた人の二人目、佐々木さん(右側)。>
議題がたまたま小児甲状腺がんの発症のことになった。
2012年9月11日の県民健康調査委員会で発表されたものだ。
 
新聞には9月12日に報道されている。
 
田原司会は一体何のことだと言っている。パネラーもだれひとり知
 
らなかった。飯田哲也氏だけが知っていたが詳しい内容は知らな
 
かった。
 
オブザーバーとして参加していた上記2人(女性)は福島県のこと
 
なのに、それも9月12日に報道されていたことなのに、9月29
 
日には全然知らなかった。
 
もう一度言う。
「原発ゼロ社会の検証」というテーマの朝生で、集まったパネラー
 
がひとりをのぞいて、だれも知らなかったんである。
 
そういう人たちに「原発ゼロ社会」など論じてもらいたくない。
 
反原発運動も、原発ゼロ運動も時代のあだ花で、なんの効果もな
 
かった。電力会社は鼻もひっかけなかった。無視。停電されたら
 
それまでのあたるべからざる勢いもへなへなとなって、すぐにポ
 
シャってしまった。炊飯器のご飯が炊けなかったからだ。トイレの
 
山のような汚物がお手上げさせた。階段の上り下りのきついこと、
 
脱原発は無理です。
 
あんな思いをするのなら、放射能の中で暮らした方がよっぽどまし
 
ですと、東京人たちは覚悟を決めた。
 
新潟や、福島からなにを言われようと原発は動かしてください。
 
新潟のひとたちが犠牲になろうと東京の人たちの知ったこっちゃな
 
い。
 
オリンピックもあることだし、さっさと動かせとなるわけです。
 
あれはね東京電力にだまされたんです。パチンコ屋やゲーム屋など
 
不要不急の店舗をみな消せばよかったんです。それでなくとも電気
 
は十分間に合っていたわけです。
 
停電させたところはあとで補償すればよかったわけです。
 
すべて海江田経産が悪いんです。東電と、官僚にだまされたんで
 
す。
今でも原発は何事もなかったように動いています。第二の原発事故
 
の準備です。
 
いや、風評ではありませんよ。
 
だいたい地震は一度来ると何年後にはまた来ることになってんで
 
す。今回は9年後です。つまり来年。オリンピックの年です。
 
9年後に来ないと、そのまた9年後だそうです。つまり18年後。
 
ご用心。慶長年間には6年間で大津波が2度にわたってきたそうで
 
す。貞観地震も二度にわたって来ています。国交省のデータが示し
 
ているところです。
 
千年に一度などということはウソハ百です。こういうウソを風評と
 
いうんです。おそらく時の政府筋から出るんです。自分で流してお
 
いて、風評だと言って騒ぐんです。人心掌握は難しい。