福島の青い空

 

 

ブナの温身平（ぬくみたいら）山形県

 

 

 

 

 

 

 

 

 

山形県小国町の温身平に行ってきた。最後に行ったのはもう４０年も昔である。

 

やはり今頃で、天候はぐずついて時折しぐれてきた。鉛色の空である。

 

このときの山行を企画したのは日本山岳会山形支部である。

 

日本山岳会には支部ごとに「小集会」が各地で企画される。

 

場合によっては他地区からも参加する。

 

私は福島支部長の命令で武藤清次さんと二人で参加した。

 

福島支部長の伊藤弥十郎さんと山形支部長の後藤幹次さんは大の仲良しである。当

 

時は伊藤さんは手術直後で、私に急きょ行けということになったんである。

 

二人は大正１４年に尾瀬で初めて出会い、以来５０年も付き合ってきた。

 

５０年ぶりで尾瀬で会おうというわけで、昭和５２年１０月１８日に二人を乗せて長蔵小

 

屋まで行ったことがある。

 

途中の沼山峠のブナが折からの西陽を受けて金色にきらめいている。すごい黄葉を

 

見てしまった。あれほど見事な黄葉は、それ以来今まで見たことがない。

 

後藤さんは早稲田の学生で伊藤さんは仕事を持っていた。

 

以来５０年の付き合いである。

 

長蔵小屋の平野長英さんを交えて、３人で夜中まで酒を飲んでぼそぼそやっていた。

 

私は酒は飲まないのでさっさと寝てしまった。

 

https://blogs.yahoo.co.jp/a87427/25494404.html

 

その後藤支部長と温身平を歩いた。時折しぐれることを山形では「おちあれ」というん

 

だと教えてくれた。はがき大のスケッチブックに水彩でちゃちゃっと描く絵はうまいもの

 

である。

 

鉛色の空に憂鬱な冬を迎え、山形の人たちは冬囲いや、食糧の保存、出稼ぎの準備

 

など気ぜわしい日々になる。

 

本来なら、飯豊山には雪が積もって真っ白になっていなければならないのに、今年は雪がな

 

い飯豊山である。おまけにピーカンの晴天になってしまった。

 

飯豊山とは古なじみでずいぶん通った。温身平と大日杉小屋が主なルートだった。福

 

島から近く、飯豊山稜に最短で取り付けるのは大日杉コースである。

 

本来なら会津からなのだが、なにしろ福島からは遠く、一番最初の飯豊が山都口だっ

 

たが、その後会津からは登っていない。

 

一度喜多方に降りたことがある。

 

越後下関から杁差岳を縦走したことがある。雨に立ち籠められて７日間を要したこと

 

がある。盛んに飯豊山を歩いていた頃はもう５０年以上前のことで、今ではすっかり変

 

わっているのだと思います。

 

温身平もすっかり変わってしまった。セラピー基地だって！、セラピーっては簡単に言

 

うと森林浴のことである。その割には駐車場も１０台くらいでいっぱいである。なに考

 

えているのか分からない。だれか教えて。

 

後藤支部長も伊藤支部長も平野長英氏もあの武藤さんさえ今はもう亡きひとになっ

 

た。生き残りは私ひとりだけである。

 

きょう温身平を訪れ、改めて後藤幹次氏をしのんだ。

 

※家人が同行を断ってくれたのでありがたかった。温身平と黒沢峠のダブルヘッター

 

で双方とも２時間以上かかります。

 

その間車に待たせておくと、帰りが遅いと言って電話がうるさくかかり落ち着いて山歩

 

きもしていられない。だから今日はのびのびと歩けた、うれしい。

 

 

温身平から見た飯豊山主稜である。本峰は見えない。

 

 

山形県も小国町あたりでこの線量である。今までだれも測っていないのでは？今頃こ

 

の線量では当時作物にも相当な影響があったのではないかと思う。

 

なぜ問題にされなかったのだろう。不思議である。みなしらばくれて、関係ないような

 

顔をして、検査もしないで売ってんである。

 

ちなみに今日の小国町の線量を調べた。２０１９年１１月３日測定値。０．０５マイクロＳ

 

ｖ/h.と表示されている。私の計測値の半分である。それは役場所在地での計測であ

 

る。

 

ほんとですかい？。

 

私の線量計は安物だが実績がある。今まで異常値を示したことがない。この数値は

 

信じられるものである。

 

今ではだれも信じられない。

 

セラピー基地が柿ピーになっちゃった。

 

検索の結果、やはり小国町では野生きのこは出荷停止になっているらしい。当たり前

 

田のクラッカーである。柿ピーどころではない。

 

 

ご挨拶がわりに付近の山の紅葉風景です。

 

 

 

 

 

駐車場に車を止めてここから歩きます。朝早いのでいかにもクマが出そうな感じです。すでに先行した親子連れがいました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

平成１８年４月には、我が国初の「森林セラピー基地」に認定され平成１９年６月１日

 

に森林セラピー基地「ブナの森温身平」としてオープンしました。

 

ここは国立公園内なので、今までなんとなく環境省の関係した事業と思っていた。い

 

かにも環境省などが思いついて宣伝する内容ではないか。

 

調べると環境省は何の関係もなく、林野庁だった。林野庁がセラピー基地と何の関係

 

があるのだろう。

 

私見だがこの先に大きな砂防ダムがあって、どうも道路はその時の工事のために作ら

 

れたらしい。そのような形跡がある。

 

セラピー基地として発想されたものではない。

 

「森林セラピー基地」と称しているが、たいして整備はしていない。道を作っただけであ

 

る。この先１００ｍ先にトイレありますなどと書かれてある。

 

ダムの先は登山道で直径１ｍくらいのブナの大木が横倒しになって登山道をふさいで

 

いた。

 

すぐ来て登山道くらいは確保すべきであるが、あまり関心はなさそうである。管理は林

 

野庁だか、小国町役場だかの関連会社がやってるらしい。

 

要するに、林野庁の外郭団体だと思う。天下り。風倒木が登山道をふさいだだけで、

 

そんなことを言いだす人間が現れる。

 

むかしはこの風倒木に土地の人たちが菌を植え付け、キクラゲを栽培していた。どう

 

やら林野庁はそういう人たちを締め出したらしい。

 

広大な面積のセラピー基地にはキクラゲ栽培の痕跡もない。

 

だいたい風倒木がない。登山道をふさいでいるものだけである。

 

根性の悪い人間がひと眼見れば一目瞭然で、土地の人たちは生業を奪われてどうし

 

ているのだろう。

 

去年だかにここに来た姉からキクラゲをお土産にしこたまもらったが、そのことから

 

だれかが栽培していることは確かである。

 

セラピー基地から土地の人たちを排除して、林野庁の外郭団体が、栽培をひとり占め

 

しているのではなかろうか。

 

すべて役人の関係していることはそんなものだろう。昔を知っているだけで、そういう

 

ことを思い出しました。

 

昔はブナ林から黒いカッパをきた人が突然現れるので、びっくりさせられた。今は黒カ

 

ッパは出てこない。

 

土地の人たちが国有林内での栽培許可をとって、ブナにキクラゲの菌を植えつけて栽

 

培していたのである。少なくとも広大な温身平には土地の人はひとりも見当たらない。

 

詳しい情報

 

http://www.rinya.maff.go.jp/tohoku/sidou/kyoboku/pdf/nukumi_p.pdf