福島の青い空 今日の朝刊

福島の青い空

 

 

2020年1月25日

 

 

今日の朝刊

 

 

 

原発関連死  2302人 前回と増減はありません。

 

 

県人口 1、840、139人

 

 

平成22年1月1日県人口

2、041、051人

 

この10年間で20万人減少した。

 

  

人口の自然減は、まあ大した数字ではないことから、この減少は原発の避難

 

者の数である。福島県から転出した人が20万人いて、このほかに福島県に

 

籍がある人たちが、31、104人(下記)が県外で避難中ということにな

 

る。

 

このほかに県内に避難している人たちが約4万人います。

 

つまり転出した人を含めると約271、000の人たちが全国を漂流してい

 

ることになる。それが実態に近い避難者の数です。びっくりしたでしょう。

 

この地帯は福島県の浜通りと言いまして、主とする産業は農業である。

 

人生の過半を農業をやって衣食してきた人たちが、不慣れな土地で農業以外

 

の仕事を余儀なくされています。

 

農業しか知らない人たちにどんな仕事をやれと言うのか、政府に聞きたい。

 

若い人たちはそれぞれ、適当な仕事につけても、農業一筋だった人たちは困

 

っていることだろう。

 

土地があって、水とおてんと様があれば、立派にやっていけたんである。

 

そういう人たちのできる仕事には限りがある。警備員とか、建設労務者であ

 

る。

 

不慣れな土地で、人に気を使いながら、田舎者あつかいされて、バカにさ

 

れ、毎日酒飲んでうっぷんを晴らしていればおのずと寿命は短くなるにきま

 

っている。自己責任で片づけられる問題ではない。

 

江戸時代ならば土地を捨てて、他郷にいたることを「逃散ちょうさん」といって

 

農民は厳罰に処された。

 

いまは警戒区域は解除したから、国に帰れという。除染したから安全だとい

 

う。帰らない人を自主避難者と呼んでいる。自主避難者がいつの間にか逃散

 

になってしまった。

 

原子力非常事態宣言はいまだ解除ならず、また大津波が来れば、同じことが

 

繰り返される。かって相馬藩には6年間に大津波が2度もきたことがある。

 

いずれも大きな被害があったと文献に見える。慶長の大津波である。

 

国は今度大津波が来たら、車は渋滞に巻き込まれるから、バイクで逃げろと

 

いう。2度目で慣れてるからスムーズに避難できるはずだ、という。

 

帰還しろということはそういうことだ。

 

冗談じゃねえぞ!そんなところに帰れるか。いい加減にしろ!。

 

福島県民が27万人も帰還できずにいる。列島は今、自宅を失った避難者で

 

あふれている。

 

そういう中でオリンピックなどやってばか騒ぎしていてうれしいか。オリン

 

ピックをやる方もやらせる方も地獄に堕ちろ!

 

 

 

2020年1月7日福島民報

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コメント: 2
  • #1

    白洞 (日曜日, 26 1月 2020 09:49)

    依然として全く変わらないという感じですね。愕然とします。「裸のフクシマ」ようやく読み終えました。いい本なので回りに紹介しています。

  • #2

    a87427 (日曜日, 26 1月 2020 19:33)

    いい本だったでしょう。当時の様子が手に取るように分かります。私も借りて読んでいました。何かご質問があるかと思って延長して、今も手元にあります。立場によって意見が分かれますが、大事なことはいつも相手の対場に立って考えることです。その見方を失うと福島県人同士がとんでもないことになります。政府が狙っていることはそういう分断状況です。国の常とう手段です。
    避難者が今度は自主避難者になってしまいました。何も悪いことをしていないのに放り出されることになりました。国の分断とはそういうことです。